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20/01/2006

流行らない『訳す』勉強(ちょっと付け足して再アップ)

 イタリア語をイタリア語の中だけで勉強して終わっている人がいます。例えば、非常に簡単なことですが、Come stai?と言われたら、Bene, e tu?と答える。それはできるのに、「元気?」という日本語をイタリア語にして下さいと言われたら、"Stai bene?"と訳してしまったり。「イタリア語のテキスト」は"il libro italiano"?いえいえ、正しくは"Il libro d'italiano"ですね。("il libro italiano"は「イタリアの本」、イタリアで出版された本とかイタリア語で書かれた本とかのことを漠然と表す言葉。片や"il libro d'italiano"では、italianoは形容詞ではなく「イタリア語」という名詞ですから、「〜の」を表す前置詞diが必要です。)近過去と半過去の区別は、決まった構文練習ならできるけど、いざ自分で話す、書くとなると使えなかったり。
 私たち大人は、11歳以下の子どもがネイティブ並みに覚えていくようにはいきません。悲しいかな、脳がすべてに説明を求めるんですね。私は、うちに来て下さる生徒さんに、よく、イタリア語の文章を「自分の使う日本語に訳す」宿題を出します。文章を訳す勉強は、今は本当に流行りません。でも、文章をただ読んでわかったつもりでいても、実際訳を書くとなると、いかにわかっていなかったかということに驚きます。それが、イタリア語の中だけで終わっている、という現象です。
 そして、ここで大事なのは、翻訳調にならないで、あたかもゼロから自分で書いたように、自分らしい表現の日本語に訳すことです。それは、イタリア語を自分の使う言語の世界にもっと引き寄せて、それを実感してもらうためです。近過去は「〜した」、半過去は「〜していた」、そんな単純ではありませんよね。イタリア語を自分の言葉に訳していけば、そのことに気づきます。たくさん訳して、たくさん気づいてもらいたい。講師ができることは気づくまでのお手伝いでしかなく、生徒さんが実際に使うとき、講師は隣にいませんからね。

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Commenti

こちらでははじめまして、です。リンク貼っていただいてありがとうございます。

「イタリア語を自分の使う言語の世界にもっと引き寄せて、それを実感」すること、とても大切だと思いました。

イタリア語の文章を自分の日本語に置き換えて見ると、ひとつの概念に対するイタリア語と日本語の表現方法の違いが明確になります。その違いを実感することは、逆に自分の言いたいことをイタリア語で表現する際、良いヒントになるのでないかと思っています。

みりあさんに翻訳を見て頂いて一番有難いと思うのは、レッスンが翻訳の練習だけに留まらないことです。冠詞の使い方や動詞の時制など細かく気を配って翻訳することによって、自分が普段見落としている様々なことに気づきます。それは自分が文章を書いたり会話をする際にも役立っていると思います。

…といいつつ、あんまりマジメな生徒じゃないので、今度からもっと予習復習を丁寧にやらんといかん、と反省しております。

Scritto da: Umeko | 21/01/2006 a 08:09 m.

Umekoさん
 よっ!ご登場待ってました〜。コメントありがとね。知ってる人にこういうコメントいただくのってちょっとこそばゆいですねぇ(^^;)

 読んで下さっているいろーーんなみなさま、Umekoさんはすでに翻訳者としても歩き始めている人ですが、入門レベルでも同じ学習法はちゃんと有効です!是非やってみて下さいね!

Scritto da: みりあ | 21/01/2006 a 09:54 m.

>実際訳を書くとなると、いかにわかっていなかったかということに驚きます。それがイタリア語の中だけで終わっている、という現象です。

これについては私もとても身につまされるものがあります。
やはり日本語で奇麗にアウトプットもできるようになりたいものです。
しかし、『訳す勉強』は昨今そんなに流行らないのですか?

Scritto da: pigrona | 25/01/2006 a 09:57 m.

pigronaさん
 訳す勉強というより文法の勉強そのものが今時流行らないんじゃないですかね。外国語は肌で感じよう!みたいなのが主流のような気がします…

Scritto da: みりあ | 25/01/2006 a 03:21 p.

『とりあえず』通じればOKという風潮が大きくなってきてるんでしょうか?最初はそれも良いと思うのですが、その先に行こうとすると苦しくなってきますもんね...
みりあさんの『教える立場』からのコラム、これからも楽しみにしてます(^^

Scritto da: pigrona | 25/01/2006 a 04:37 p.

pigronaさん、ありがとうございます。文字だけだと、なかなか伝わりにくいものがあるので難しいんですが、できる限り出していきたいと思ってまーす。

Scritto da: みりあ | 25/01/2006 a 11:27 p.

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